筋トレ

スモウ(ワイドスタンス)デッドリフトの行い方と効果、フォームを紹介!

スモウデッドリフト

こんにちは!フィットネスジャンキーです!

筋トレBIG3種目の一つである、デッドリフトは、フォームのバリエーションが豊かなウェイトトレーニングでもあり、そのバリエーションごとに呼称がつけられています。

過去の記事では、通常のデッドリフトと、ルーマニアンデッドリフトの行い方を述べてきました。

今回はタイトルにもあるように、デッドリフトのバリエーションの一つである、スモウデッドリフトについて、その効果や鍛えられる筋肉、通常のデッドリフトに比べての違いやどういった人におすすめできるのか?などを述べていきたいと思います。

スモウ(ワイドスタンス)デッドリフトの効果、鍛えられる筋肉

スモウデッドリフトは、パワーリフティング選手(※パワーリフティングとは、ベンチプレス、スクワット、デッドリフトの合計記録を競う競技)として、世界選手権17回優勝という偉業を成し遂げた、因幡英昭選手が、デッドリフトの試技を行う際の記録を伸ばすために編み出したフォームです。

名前から連想される通り、このスモウデッドリフトは、通常のデッドリフトよりも股関節を割るようにして足幅を広く開くので、筋肉群への効き方も若干異なります。

通常のデッドリフトと同様、脊柱起立筋をはじめとした下背部、広背筋、僧帽筋上部、大臀筋、大腿四頭筋、ハムストリングを鍛えられるということは同じですが、スモウデッドリフトは通常のデッドリフトではあまり刺激の入らない、「内転筋」(内ももの筋肉)への刺激が入るのと、大臀筋への刺激がより強くなります。

その代わり、通常のデッドリフトよりも、上体を起こす動作が少なくなるので(足を広く開くことによって自分の腰の位置が下がり、バーの挙げ降ろしする幅も少し短くなるため)、脊柱起立筋をはじめとした下背部への刺激は少なくなるという側面もあります。

内転筋を鍛えたい、引き締めたい、またはお尻の筋肉を特に強化したいという方は、このスモウデッドリフトを取り入れてみてもよいかもしれません。

また、スモウデッドリフトは前述したように上体を起こす動作が少ないため、腰部への負担がかかりにくいというメリットもあります。

通常のデッドリフトで、しっかりしたフォームでやってるはずなのに、筋肉ではなく骨や神経へのよくない痛みが出てしまうことがあった、腰に不安があるといった方などはこちらの比較的腰部への負担が少ない、スモウデッドリフトを行なってみるという使い方もできます。

では、このスモウデッドリフトのやり方、フォームを手順をおって説明していきたいた思います!

スモウデッドリフトの行い方、フォーム

① 通常のデッドリフトよりもバーとすねとの距離が近くなるように立つ。(膝を横に広げるような動作になるため、近い距離でも動作中にひざとバーが当たりにくい)大体バーとすねが2〜3cmぐらいの距離。

 

② 足幅は肩幅以上に広く開き、つま先は真っ直ぐ正面を0度として45度あたりに開く。

 

③ オルタネイトグリップ(両手を互い違いに握る)でバーを握る。バーの握る手幅は、基本的に肩幅程度。

通常のデッドリフトは、膝の外側に腕がくるが、スモウデッドリフトは膝の内側に腕がくることになる。

 

④ 背中が丸くならないように真っ直ぐにし、目線を前方に向ける。

お腹にしっかりと力を入れ、腕の力ではなく、上体を起こす力でバーを引き上げていく。

⑤ 体を起こしていって伸び切ったら、胸を張って肩甲骨を軽く寄せてフィニッシュ。

そして背中を丸めないように、真っ直ぐを保ったままバーを床、あるいはパワーラックのセーフティーバーに降ろしていく。この動作を繰り返していく。

目安として8〜12回を1セットとし、3〜4セット行う。

高重量を扱いやすいフォームでもあるスモウデッドリフト

先述したように、このスモウデッドリフトは、バーの挙げ降ろしをする範囲が必然的に短くなるため、フォームを習得してバランスが取れるようになれば、通常のデッドリフトよりも高重量を扱えるようになるということも多いです。

そのため、パワーリフティングの大会では、このスモウデッドリフトのフォームで試技を行う選手もよくみられるようですね。

筋肉群への刺激も通常のデッドリフトとは若干異なるので、デッドリフトの記録向上やカラダの変化に停滞を感じている時などは、このスモウデッドリフトを取り入れてみてもよいかもしれません。

例えば東海大学ラグビー部のフィジカルトレーニングを担当し、神奈川県パワーリフティング協会常任理事を務める原将浩氏は、ラグビー部のフィジカルの一環として取り入れているデッドリフトに、足幅の狭いスタンス(ナロースタンス)とワイドスタンスの両方を取り入れるように指導しているようです。

アイアンマン2017年7月号p45参照

 

常に同じ動きでは、やはり体も刺激に慣れてしまうので、同じトレーニングでもバリエーションを変えて行うことで、運動動作でもボディメイクの観点からみても、思わぬ発見や変化というのが得られることもあります。

腰を痛めないために「背中は真っ直ぐ」というのは、どのデッドリフトのフォームでも共通していることなので、この点に十分気を付けながらこのような違う形でのデッドリフトもぜひ試してみましょう。

それではフィットネスジャンキーでした!