筋トレ

ルーマニアンデッドリフトで更に大殿筋とハムストリングスを鍛える

ルーマニアンデッドリフト

昨日の記事「デッドリフトの行い方と効果、犯してしまいがちな間違い4つ」では基本的なデッドリフトの行い方を説明しました!

実はデッドリフトにはいくつかの種類が存在し、それぞれフォームや、刺激が強まる筋肉が微妙に違ったりします。

足幅を大きく広げてつま先を外側に向け、内転筋に刺激を入れやすくする「スモウスタンス・デッドリフト」、腰幅程度の足のスタンスで行い、膝を曲げないで行う「スティッフレッグドデッドリフト」、バーを降ろす位置を膝下辺りまでにとどめる「トップサイドデッドリフト」…正直ややこしいですね笑

今日は題名にあるようにルーマニアンデッドリフトの行い方を説明したいと思います!

ルーマニアンデッドリフトと普通のデッドリフトのフォームの違いは?

まず、先にルーマニアンデッドリフトを行っている動画をみてみましょう。

どういったところが違うかというと、ルーマニアンデッドリフトと普通のデッドリフトでは、動作中の足の幅と膝の曲げ幅が異なります。

普通のデッドリフトでは降ろす時、お尻を後ろに引いてその動作と共にバーを降ろしていき、バーが膝を通過する辺りに膝の曲げの動きも加えてさらに下に降ろしていきますが、ルーマニアンデッドリフトは、この途中からの膝の曲げの動きを加えず、『お尻を後ろに引く動きだけでバーを降ろしていく』運動になります。

膝を完全に伸ばしたまま行うと「スティッフレッグドデッドリフト」になりますが、ルーマニアンデッドリフトはバーを降ろすスタート時に若干膝を曲げて、お尻を後ろに突き出す動きでバーを降ろし、膝の曲げ幅は動作中変えないように行っていきます。

膝を普通のデッドリフトと比べてほとんど曲げないので、バーのプレートが床につくまでは降ろしません。

お尻を後ろに引いて降ろしていくと、後ろの太もものハムストリングという筋肉が強烈にストレッチされるため、これ以上降ろすと膝も自然に曲がってきてしまう、あるいは腰が曲がってしまうという地点がみつかると思うので、その膝がスタート時の緩めた状態より曲がってきてしまう手前で上体を起こしていき、反復を繰り返していきます。

なので、その人のハムストリングの柔軟性によって下ろせるバーの位置も変わってくるということです!

ハムストリングの柔軟性に問題がない(前屈で指が無理なく床につく)という方は、バーのプレートが床につくギリギリ辺り(上に載せた動画ぐらい)を目安にして、反復を繰り返してみてください。

 

普通のデッドリフトと筋肉への影響がどう違うのか?

普通のデッドリフトでは、膝の曲げ動作も加えるので、スクワットほどではないにしろももの前側の大腿四頭筋にも刺激が入ります。

このルーマニアンデッドリフトは、最初に少し膝を緩める程度で膝の曲げ伸ばし動作がないため、ほぼ大腿四頭筋への刺激は入らなくなります。

その変わりお尻を後ろに引く動作が大きくなり、その動作が強調されるためハムストリングスや大殿筋、脊柱起立筋への刺激が大きくなります。

このお尻を後ろに引きながらバーを降ろしている状態というのは、大殿筋やハムストリングスが引き伸ばされながら負荷を与えられているという状態になるのですが、筋肉はこの”引き伸ばされながら負荷がかかっている”状態というのが、最も刺激がいきやすいんです!

これは他のトレーニングにも言えることですが、つまり腕立て伏せなら実は身体を上げているときより、降ろしているとき、バーベルやダンベルでも下ろしているときの方が筋細胞がダメージを受ける度合いが大きいとされ、上げているときよりも下ろしている時の方が筋肉痛が10倍も発生しやすいというデータもあります。

よく本やTVなどの筋トレの説明で「~ゆっくり降ろしていきます~」や「~重りをコントロールしながら下ろしていきます~」などの説明がされているのは、この下ろす動きを重力に任せて、ないがしろにしてしまわないためです。

ただあくまで筋肉をつけるために限って言えばの話なので、ボディメイクではこの部分は重要になりますが、スポーツ動作向上のために筋トレをしている場合は、必ずしもゆっくり下ろすのが常に正解ということにはなりません。ならないと思います。

少し話が逸れてしまいましたが、ルーマニアンデッドリフトは、お尻や下半身のラインの引き締め、ヒップアップに適していて、かつ人間の筋肉で1番大きい大腿四頭筋へ刺激がいかないという点で、脚は太くしたくないけど、お尻と下半身のラインを引き締めたい、ヒップアップしたいという女性などにも非常に適しているトレーニングと言えます!

またレッグカールマシンの動きよりもハムストリングスの全体、特にお尻に近い方まで鍛えられるトレーニングです!

 

ルーマニアンデッドリフトの行い方、手順

それでは最後に手順を説明していきます。

 

1.スクワットラックのバーの高さを太ももの中央辺りに設定する。

 

2.足幅を腰幅程度に広げ、つま先を真っ直ぐにして立つ。

 

3.順手(手の平が自分向き)で肩幅よりほんの少しだけ広くバーを握り、胸を張って背筋を伸ばす。ラックからバーを離して後ろに二歩ほど後退する。

 

4.膝を伸ばしている状態から少し緩め、胸を張って腰を反らせた状態をキープしながらお尻を後ろに突き出すように引いてバーを下ろしていく。膝の曲げ幅は、スタートの少し緩めた状態をキープする。

 

5.これ以上下ろすと膝が自然と曲がってしまいそうだと感じたら、上体を起こしていき、直立姿勢に戻って肩甲骨を軽く寄せてフィニッシュ。無理なく降ろせる場合は、床にバーのプレートがつくギリギリまで降ろしていく。

 

普通のデッドリフトとルーマニアンデッドリフトの違い

普通のデッドリフトとの違いを簡単にまとめると、

・普通のデッドリフトより、お尻(大殿筋)、ハムストリングへの刺激が強くなる。

・足の幅がデッドリフトは腰幅よりやや広めになるのに対し、ルーマニアンデッドリフトは腰幅とやや狭くなること。

・膝の曲げ幅が、ルーマニアンデッドリフトはスタート時の緩めた状態からキープしてその状態のまま変わらないということ。

・バーが床やラックに着けないで行うということ。

 

 

というところになりますね。膝を伸ばす動作の力を使わないので、扱える重量はデッドリフトよりも小さくなります。

しっかり行っていればハムストリングスの柔軟性も向上して、下ろせる範囲も広くなってきますが、やはり注意したいのは腰を反った状態をちゃんとキープしたまま行うということです。

腰の反りをキープしたまま行うこと、バーが身体から離れて前へ前へいかないようにすること(垂直の軌道を描くようにする)という点を注意して行ってみて下さい!

それではフィットネスジャンキーでした!

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