今から夏にかけてのシーズンはスポーツクラブの入会を考えている方や、もう既に入会したという方も多いと思います。
なのでトレッドミル(ルームランナー)を使用してのランニングをする方も増えると思いますが、室内、機械の上で走るということで、実際に外で走るより遅くしか走れないと感じられる方が多いかもしれません。
しかし、米国のサイトMensfitness.comによると、トレッドミルで傾斜を変えて工夫し走ることによって、実際に外を走るように、また走る以上に体を鍛えることができるそうです。その練習を最大限に延ばすために練習のフォーム、レースのシュミレーション、走りのリズムを確認するために役に立つ9つの方法が紹介されていました。
~トレッドミルでのランニング、ジョギング効果を最大限に延ばす9つの方法~
以下は翻訳部分になります。
1.上がり坂と下り坂での設定をして、ランニングをする。
例えば、最初の距離では上がり坂のランニングをし、 太ももの部分に存在している大腿四頭筋とふくらはぎの腓腹筋&ヒラメ筋を刺激し、後半は下り坂のランニングをし、太ももの裏側にあるハムストリングを刺激するなどのトレーニングです。
トレッドミルは低いレベルの丘をはしる事が出来たり、インターバルトレーニングが出来たりと、練習へのモチベーションを上げてくれることでしょう。
2. 日々のコンディションによって傾斜のレベルを変える。
もし、練習前に体が疲れている場合など、更なる疲労、筋肉や体力へのダメージを避けるために、その日は傾斜のレベルが低い面でランニングをしたり、または練習前に体に余裕があれば、ハードな傾斜をランニングしたりすると効果的です。
3. ウォーミングアップを再考する。
仕事で1日中座っていた後であれば、休めていたお尻の筋肉を起こすためにゆっくりした後ろ歩きでウォームアップしてみましょう。
横歩きの動きも取り入れてみます。3~5%の斜面でのゆっくりした横歩きも内転筋に効くウォームアップ、あるいはクールダウンのエクササイズとしてお勧めです。
ウォームアップに取り入れるには、1時間2.4kmのスピードでまず30~60秒前向きに歩き、その後30~60秒後ろ向きに歩きます。
次に30~45秒、腰が少し疲れるまで横向きに歩き、その後、方向を変えます。これを4~5回繰り返しましょう。
他にウォーミングアップとして、前歩きを30~60秒、後ろ歩きを時速約2.4kmで行うのもよろしいでしょう。
4. 手すりに頼らないようにする。
トレッドミル上で疲れると手すりを掴みたくなるかもしれませんが、最後まで終えてから息を整えた方がずっと良いのです。
安全上のため、必ずトレッドミルから下りて休憩しましょう。ただし、トレッドミルにまだ慣れていない場合や、バランスに問題を抱えている場合は別です。
5. 心拍数に注目する。
有酸素運動について話すなら心拍数にも言及すべきでしょう。
心拍数は運動の強度に対応し、その運動がどの程度キツイかという主観的な感じ方とも相関関係があることがわかっています。
キツイと感じれば感じるほど、心拍数も高くなっているということです。
プロアスリートの多くが様々な生理的順応、つまり“エナジーシステムデベロップメント”に注目し、特定のワークアウトで心拍数のモニタリングを行っています。
例えば筋トレの5回MAX重量のセットが身体に及ぼす効果は、12回MAX重量のセットとは異なりますよね。
最大心拍数90%で走れば、最大心拍数65%で走る時とは違う生理的効果がもたらされます。
3つのカテゴリーに分けてみてみましょう。
1. 最大心拍数60-70%:この程度の有酸素運動は有酸素能力の向上を目的とし、ワークアウトの基礎を作るものです。この強度では会話を交わすこともできます。多くの人がトレッドミルで使っている強度です。
2. 最大心拍数70-80%:この強度のワークアウトは高濃度の乳酸やその他の代謝副産物の処理能力を高めることを目的とします。
この強度では、多くの乳酸が生産されますが、それをどのように筋肉から排出し、使用するかを身体が覚えていきます。そうすることで長時間高いパワーを保つことができるようになります。
3. 最大心拍数80-90%:この強度のワークアウトでは最大酸素摂取量(体力の一つの指標)の増加を目的とします。
つまり、身体が特定の活動(ランニング、サイクリング、エリプティカル等)でどれだけの酸素を使えるかという指標で、体重、年齢、性別によってもそれは異なってきます。
6. トレッドミルでレースをシュミレーションする。
「トラックリピート、テンポラン、ロングランはすべてトレッドミルでできます」
と健康科学学部教授で走ることについての著書もあるビル・ピアース氏は言います。
ペースを変えたい時やレースの環境的条件のシミュレーションをしたい時には、トレッドミルについている、自動で傾斜を変えてくれる機能を使ってください。
平坦な道ではなく、実際に外を走っていることを想定したトレーニングができます。
7. 上り坂の設定をなるべく多く取り入れる。
坂道の上りは、有酸素運動として非常に優れており、ストレングスと瞬発力を向上させることができます。
高い膝上げ、大きな腕の振り、強い蹴りで有酸素能力は大幅に上昇し、高い脂肪減少効果が期待できます。
坂道の方が平らな平面での全力疾走よりも身体への負担は低いのです。足前面での着地になり、これには継続的な筋力がより必要になります。
8. トレッドミルに搭載されている脂肪燃焼プログラムを使わないようにする。
トレッドミルによく搭載されている「脂肪燃焼」モードに騙されてはいけません。
低強度の方が燃焼カロリーの脂肪由来の割合が高くなるというだけです。実際、速く走ったほうが脂肪の燃焼量はより大きいのです。
例えば、1時間1マイル(約1.6km)の速さで歩いたとすれば、消費エネルギーの約60%は体脂肪がエネルギーとして燃焼されていますが、1マイルあたりの燃焼カロリーは100カロリーです。
1時間6マイル(約9.7km)の速さで走れば、消費エネルギーで体脂肪が使われる割合は約40%になりますが、1マイル当たりの燃焼カロリーは300カロリーになるのです。
スピードを上げれば、消費カロリーも増えるという基本は常に変わりません。
9. トレッドミルの重力設定をアップグレードしないようにする。
重力を追加することで筋肉の強化に繋がりますが、同時に体の働きを変えてしまったり、衝撃を与えたりとバランスが崩れてしまいます。その変わりに、後で行うエクササイズでトレーニング量をアップグレイドするようにしましょう。
この9つの方法に沿って室内でトレッドミルトレーニングをする事によって、実際の室外トレーニングでも変わらず成果が出せるように出来るかもしれません。トレッドミルでは傾斜でのトレーニングを心がけましょう。
意外に多いトレッドミルを使ったトレーニングならではのメリット
室内でのトレッドミルを使ったランニングは他にも、雨の日でも気兼ねなくできたり、トレッドミルに搭載されているTVを見ながらランニングしたり、信号にペースを乱されない、膝を痛めにくい、帰り道の心配をしないでも良いので限界まで追い込める、といった室内故のメリットも沢山ありますし、トレッドミルで速く走ることができるようになれば実際の外でのランニングも以前よ速く走ることができるようになります。
ただトレッドミルを使用している方の中には1時間近く早歩きしているのに、全然体脂肪が減らないという方もいます。
トレッドミルは慣れてきてしまうと、早歩きくらいのペースではなかなか体脂肪が燃焼していかないので、時間を短くしても良いので速度を上げて少しずつジョギングできるようにシフトして見てください。
どうしても走るのが大変だという方は、速度は早歩きくらいの設定のまま変えず、その速度でジョギングをしてみましょう。
これ以上運動の強度は上げたくない!という方は1日の総摂取カロリーを減らすしかないということになってしまいますが…。
トレッドミルでのランニングのメリットとデメリットについては、『トレッドミルでのジョギングの長所と外ランニングとの違い』という記事でも述べているので、よろしければそちらも参考にしてみて下さい!
それではフィットネスジャンキーでした!
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