こんにちは!フィットネスジャンキーです!
大胸筋、広背筋、腹筋などの筋肉は誰もが知っているある意味ポピュラーな筋肉ですが、「前鋸筋」という筋肉を聞いたことはあるでしょうか?
前鋸筋は表面からは触れられない、いわゆるインナーマッスルで、“ボクサー筋”という風にも言われることがあります。
ボクサー筋とも言われるインナーマッスル「前鋸筋」とは?
インナーマッスルといえば、いわゆる下っ腹に該当する腸腰筋や、お腹の一番深層にある腹横筋、背筋と呼ばれることの多い脊柱起立筋などがよく例に出されることが多いですが、この前鋸筋は肋骨から肩甲骨につながっている筋肉になります。
この写真の赤い部分が前鋸筋ですね。少しわかりづらいかもしれませんが、筋肉が肋骨から始まり肩甲骨の裏、内側に向かっていっています。「鋸」というだけあってのこぎりのような形をしていますね。
この筋肉がなぜボクサー筋と言われているかというと、この前鋸筋はストレート系のパンチを出した時に、中央に寄っている肩甲骨を外側に押し出す動きと、肘が伸びきる最後の5~10°あたりの時に強く働く筋肉だからです。野球のボールを投げて球が手から離れる瞬間、バスケットボールでシュートして肘が伸びる瞬間などにも使われますね。
この筋肉はインナーマッスルなので、大胸筋や広背筋のように鍛えて大きくさせるような筋肉ではないのですが、しっかり鍛えられていると、腋の下辺りがすごい引き締まって見えて格好良く見えます。
この前鋸筋がすごく発達している選手の写真を載せてみますね。
「近代ボクシング200年の最高傑作」マニーパッキャオ選手
腋の少し下辺りを見ると前鋸筋がすごく発達しているのがわかりますね!この選手は「近代ボクシング200年の最高傑作」、「ボクシング史上最強の選手」とまで言われるフィリピンの英雄マニー・パッキャオです!フライ級の王者から始まり、スーパーウェルター級までの6階級を制覇しています。
しかも普通なら1階級ずつ上げるのに対し、パッキャオは飛び飛びで階級を移していっていったので、フライ~スーパーウェルターと最初に王者になった階級から、10階級も離れた階級で王者になってしまったという実質10階級制覇王者といってしまっていいほどの怪物です。
このパッキャオは強烈な左ストレートを1番の武器に、並いる王者をなぎ倒してきたのですが、腋の下を見ると前鋸筋が発達しているため、肋骨と筋肉の境目が生まれ、相当引き締まった身体かつ、実践的な筋肉に見えますね!
では前鋸筋をひたすら鍛えればパンチ力も比例してどんどん強くなるのか?
ただパンチという動作は、もちろん前鋸筋だけでなく、様々な筋肉と神経、骨が関与しているので前鋸筋を鍛えまくればパンチが強くなるかと言うと疑問符がつきます。
近年の研究でも(確かフランスの研究だったかと思いますが少し記憶が曖昧です)空手家と一般人のパンチ力の違いは、筋肉による違いより脳や神経によるものだということがわかっています。
「鶏が先か?卵が先か?」という話しになりますが、パッキャオなどは強烈なパンチを打てる=神経、身体の使い方があったからこそ、その過程で筋肉に強い刺激が行き、写真のように前鋸筋が発達していったのかもしれませんね。
ただパンチ力に直結するかどうかというのはさておき、写真のように前鋸筋がしっかりついていた方が見た目的にも引き締まって格好良く見えるものです。
前鋸筋はベンチプレス、腕立て伏せなどで効果的に鍛えられます。しかし、肘の伸ばしが甘いと前鋸筋がしっかり使われにくいので、しっかりと肘が伸びるように行いますが、ロックはしないようにしましょう。
また、広背筋をメインとして鍛えるトレーニングですが、ダンベルプルオーバーというトレーニングなども前鋸筋を鍛えるのには有効なのでそのトレーニングも紹介したいと思います!
ダンベルプルオーバー
このようにベンチを用意して、頭はベンチからはみ出す形になり、ダンベルを上げ下げします。おおそよで良いので身体を一直線か、ややお尻が下に落ちるくらいの態勢をキープします!(お尻が落ち過ぎないように注意)
肘は完全に伸ばしておくのは難しいので、少し曲げた状態で行いましょう。あまり曲げすぎると広背筋に刺激が行きにくくなるのと、このトレーニングは上腕三頭筋にも強い刺激がいくのですが、そちらへの刺激も弱くなってしまいます。
またこのトレーニングは大胸筋の上部も鍛えられます。通常のベンチプレスを行っていると、大胸筋の中部から下部がつきやすいので、胸の筋肉が垂れ下がってついているように見えてしまうこともありますが、このダンベルプルオーバーか、インクラインベンチプレスを行っていくとバランスよく筋肉をつけることができます!
前鋸筋が発達していても、体脂肪が多いと引き締まって見えないので注意
今日は前鋸筋について記事を書きましたが、いくらここの筋肉が発達していても体脂肪が多くついていては、パッキャオ選手のように、のこぎりのような発達した前鋸筋による引き締まった身体には見えません!
肘をしっかり伸ばすようなベンチプレスや腕立て伏せ、またはダンベルプルオーバーのようなトレーニングを行った上で、しっかりと食事も気を付けてみるようにしましょう!それではフィットネスジャンキーでした!
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