栄養&食

プロテインの過剰摂取で起こりえる2つのデメリット。副作用はあるのか?

プロテイン 副作用

こんにちは!フィットネスジャンキーです!

このブログでは、これまでダイエットや筋肉をつける上でのプロテイン、タンパク質をしっかり摂取することの重要性やメリットなどについて何度か触れてきました。

実際にタンパク質は、筋肉だけでなく、肌、毛髪、爪、目、血液、臓器も形成していますし、神経伝達物質やホルモンを作る上での材料ともなる、非常に重要な栄養素であることは間違いありません。

ちなみに、プロテインはギリシャ語の【proteios】(プロティオス)が語源になって作られた言葉であり、このproteios(プロティオス)という言葉は『最も大切なもの』という意味を持っています。

そんなプロテイン、タンパク質ですが、これらを過剰摂取することでのデメリットというのは果たしてあるのでしょうか??

よく、「プロテインやタンパク質の過剰摂取は腎臓や肝臓に悪いのではないか?」ということも言われていますよね。

しかし、その辺りについては裏付けとなる明確な根拠やデータが得られていないことや、逆にタンパク質を多く摂っていた方が腎臓病が起こりにくかったというデータもあることから、恐らく問題ないのではないかとみている専門家の方も多いということは、以前の記事でも述べたことがありました。

「プロテインの過剰摂取は肝臓や腎臓に悪い」は本当か?

ではプロテイン、タンパク質を過剰摂取することでのデメリットというのは「ない」と言い切れるのか?というと、そうでもありません。

粗探しというわけではないですが、今回は公平を期すためにということで、プロテインやタンパク質を過剰摂取することで起こりえるデメリット、また副作用はあるのか?などについて述べていきたいと思います!

プロテインやタンパク質の過剰摂取で起こりえるデメリット2つ

では、プロテインやタンパク質の過剰摂取で起こりえるデメリットを以下に述べていきますね。

 

デメリット1:汗が臭うようになることがある

以前の記事でも述べたことがあるかと思いますが、タンパク質には“窒素”が含まれています。

このタンパク質に含まれている窒素は、腸内や腎臓で「アンモニア」というツーンとしたニオイを放つ毒性のある物質に変換されます。

窒素から変換されて出来たアンモニアは、血液を介して肝臓に運ばれて肝細胞内の“オルニチン回路”というところで、毒性のない尿素に変換されます。

そしてその尿素が、再び腎臓に送り返されて腎臓とつながっている尿管から、小便として排出される~という流れをたどる…のですが、

プロテイン(タンパク質)の摂取量が過剰になると、窒素から変換されるアンモニアの量自体も増えるので、肝細胞内のオルニチン回路で処理しきれない(尿素に変換しきれない)アンモニアもでてきてしまい、それが汗として体外に出てくるようになることがあります。

アンモニアが混じった汗が出てしまうため、ツーンとしたニオイがする汗になってしまうことがある、ということですね。

また激しい運動や筋トレなどで、筋肉や肝臓に蓄えられた糖質(グリコーゲン)が分解され、エネルギーが生み出される時も、乳酸と同時にアンモニアが発生します。

つまり筋トレもプロテイン(タンパク質)の摂取も、両方ともアンモニアの発生因子であるということです。

なので、以前は自分の汗が臭うことなんてなかったのに、筋トレとプロテインの摂取を開始してから汗のニオイが気になるようになった…という方も中にはいらっしゃるのではないかと思います。

このように、もし汗のニオイが気になるようになってしまったけど、筋トレは続けたいし、しっかり成果を出すためにプロテインやタンパク質の摂取量は減らしたくない、という場合はどのように対策したらよいのでしょうか?

 

プロテインやタンパク質の過剰摂取による汗のニオイの対策方法

それには、アンモニアを尿素に変えてくれる“オルニチン回路”を活性化し、アンモニアの除去を促進させることが重要になります。

オルニチン回路を活性化してスムーズに回すには、オルニチン、アルギニン、シトルリンというアミノ酸のいずれかを十分に摂取することが効果的なので、筋トレやプロテインの摂取を始めてから汗のニオイが気になるようになった、という方はサプリメントとして追加で摂取することを考えてみても良いかもしれません。

アルギニン、シトルリンサプリメントは、血流を増加させる効果、成長ホルモンの分泌を高める効果、またトレーニング中の持久力を高めることがわかっているので、トレーニング前に飲むサプリメント(プレワーク系サプリメント)としても認知されています。

アルギニン&シトルリン配合サプリメント

デメリット2:腸内環境が乱れて屁が臭うようになることがある

これも以前の記事「プロテインやタンパク質の過剰摂取で屁が臭くなる原因と改善方法」にて述べたことがあります。

私たちが摂取したタンパク質の約9割は小腸で分解、吸収されて栄養となりますが、吸収できなかった分は大腸へと運ばれていきます。

そして大腸へと運ばれたタンパク質は、実は大腸内の悪玉菌のエサとなり、増殖を助長してしまうという側面を持っています。

つまり、タンパク質の摂取量が多ければ多いほど悪玉菌にエサを与える量も増えてしまうということですね。

大腸内の悪玉菌は、タンパク質を分解する時に臭気を放つ【硫化水素・スカトール・インドール・アミン】などの有害物質を発生させるため、悪玉菌が多いということは、次にタンパク質が大腸内に運ばれてくる時のこれら有害物質の発生量も増えてしまうということになります。

タンパク質過剰摂取による、“負の連鎖”が腸内で起きてしまう可能性があるということですね。

 

プロテインやタンパク質過剰摂取による屁の臭いの対策方法

プロテインやタンパク質の過剰摂取で、もし屁が臭くなってしまった場合は、悪玉菌が増えて腸内環境が悪くなっていることを指し示しているので、善玉菌の比率を増やしてあげることを心掛ける必要があります。

悪玉菌の増殖は、屁が臭くなるだけでなく、血液を汚して生活習慣病を引き起こす原因となったり、肌荒れや老化の促進をしたりと、健康的にも良いことではありませんからね。

善玉菌のエサとなり、増殖を促してくれる食べ物は食物繊維や、発酵食品(味噌・納豆・キムチ・ヨーグルトなど)が、その代表的な食べ物になります。

これらの食べ物を意識して、少し多めに食生活に取り入れるように心掛けてみて下さい。

 

プロテインに副作用はある??

最後に、プロテインに副作用というのはあるのでしょうか?

プロテイン=タンパク質なので、栄養素自体に副作用も何もないだろうと考えてしまうかもしれませんが、その人の体質によってはプロテインを飲むことで腹部膨満や下痢をしてしまうということがあります。

これには、プロテインに含まれている「乳糖」(ラクトース)という物質が関係しています。

乳糖とは、牛乳やチーズ、バターやヨーグルトなど多くの乳製品に含まれている糖類のことで、特に牛乳に多く含まれているものです。

乳糖は本来、小腸にあるラクターゼという酵素によって分解されるのですが、このラクターゼという酵素の働きが弱いと、分解しきれなかった乳糖が腸内に残ることになります。

乳糖が残ると、腸管内の浸透圧が上がって水分が腸内に引き込まれるので、腸の中の水分量が増加して腹部膨満や下痢などの症状を起こしてしまうということです。

乳児期は誰もがラクターゼの働きが活性化しているものですが、日本人を含めたアジア人は欧米人と比べて、成人になるに従いラクターゼの働きが弱くなってしまう人の割合が高いようです。

このように、ラクターゼの働きが弱く、あるいは分泌される量が少なくて乳糖による下痢や腹部膨満を起こしてしまう症状を「乳糖不耐症」といいます。

下痢まではいかないまでも、プロテインを飲むようになってから、直後に明らかに便の質が悪くなった(便が柔らかくなったなど)という方は、乳糖不耐症である可能性があります。

 

プロテイン摂取による下痢、乳糖不耐症の対策方法

乳糖は、ホエイプロテインのWPC(Whey Protein Concentrate)製法という、最も一般的なプロテイン製品に多く含まれています。

同じ乳由来のホエイプロテインでも、WPI(Whey Protein Isorate)という製法で作られたプロテインでは、乳糖が取り除かれているため、牛乳を飲んでお腹がゴロゴロしてしまうといった人は、この製法で作られたプロテインであれば問題はありません。

値段は少しWPC製法より高いですが、WPI製法の方が乳糖や乳脂を含んでいない=余計な炭水化物や脂質を含んでいないため、より高タンパク低カロリーであることから、別に乳糖不耐症でなくても、こちらを選ぶという方も多いです。

目的に応じたプロテインの種類と選び方」という記事内にて、おすすめのWPIプロテインの製品なども紹介しているので、気になった方はご覧になってみてください。

 

プロテインは「絶対になくちゃダメ!」とまでは言えないが…

今回は、プロテインやタンパク質の過剰摂取で起こりえるデメリットを紹介していきました。

しかしこれまでも述べてきたように、肉体改造やダイエットにおいてプロテインは『絶対になくちゃダメ!』とまでは言えませんが、『あった方が助けになる』ということは間違いないと思います。

このようなデメリットも起こりえるということを踏まえた上で、プロテインを購入するかどうかの検討基準にしてみて下さい!

フィットネスジャンキーでした!