こんにちは!フィットネスジャンキーです!
前々回の記事では、糖質制限を行うことによって肝臓で生成されるようになるエネルギー物質、ケトン体についてとケトン体ダイエットの行い方を具体的に書いていきました。
確かに効果的なダイエット方法であると言える、糖質制限ダイエット、ケトン体ダイエットですが、「糖質を制限するダイエットはリバウンドを起こしやすい」ということもよく言われています。
それは一体なぜなのか?
また糖質制限ダイエット後にリバウンドしないようにするには、どのような対策や方法をとったらよいのか??ということを今回の記事では述べてみたいと思います。
糖質制限ダイエット後にリバウンドしてしまう原因とは?
糖質制限ダイエットを終えた後にリバウンドしてしまう原因というと、抑えていた糖質への欲求が制限を解除したことによって爆発し、必要以上に食べ過ぎてしまう…すなわち心理的な部分が影響している、とほとんどの方は考えているかもしれません。
もちろんそれも原因の一つではありますが、それだけではなく、もっと具体的な、糖質制限を行なったことで起きるカラダの中の「ある変化」というのが大きくリバウンドの原因として関連しています。
そのカラダの中で起きる変化をしっかりと理解しておき、対策をすればリバウンドをするリスクを低減させることが出来ると言えるでしょう。
糖質制限を行うことで起きるカラダの中の「ある変化」とは?
糖質制限を行うことで起きるカラダの中の「ある変化」というのは一体何か?
それは「インスリン」というホルモンの分泌に起こる変化です。
インスリンは糖を摂取して、血糖値が高まった時にすい臓から分泌されるホルモンで、血中の糖をカラダ中の様々な細胞に運ぶ役割を果たしています。
運び込まれた糖は、カラダ中の細胞内でエネルギーに変換され、また肝臓や筋肉内では予備エネルギーとして貯蔵されたりもします。このように処理されていくことで、血糖値は下がっていくんですね。
ただ先述したように、このインスリンは糖を摂取した時に分泌が促されるようになっているので、糖質制限を行なって糖を摂取していなければ出る幕もないということで、分泌される量も機会も当然少なくなります。
分泌されるも量も機会も少なくなったインスリンは、糖質制限ダイエットを終えて久々にまた糖質を摂取し始めた時に、果たして正常に分泌されてくれるのでしょうか?
答えは否です。
しばらく出番が少なくなってしまっていて、久しぶりにいざ糖質が体内に入ってきたとなった時に、インスリンが分泌される能力というのは下がってしまっている状態となります。
また、体中の各細胞もインスリンに対しての反応が鈍感になっていて、血中の糖を上手くエネルギーに変換できず、処理できない状態(インスリンの感受性の低下という)となっしまっています。
このインスリンの分泌される能力が下がることと、インスリンの感受性が低下することで、血中の糖を処理する能力が落ちることを「耐糖能」の低下と言います。
もちろん糖質制限を行ったことにより、この耐糖能の低下がずっと続いてしまうというわけではありませんが、糖質の摂取を再開し始めた時は、インスリンの分泌能力と感受性が、いわば“ブランク明け”のような状態を起こして低下してしまっているということですね。
以前の記事「糖質制限ダイエットの効果、メリットとデメリット、実践方法」でも述べたことがあるかと思いますが、インスリンは処理し切れない分の血中の糖は、止むを得ず脂肪細胞に運び込んで、どうにか血糖値を下げるという働きをします。
すなわち耐糖能の低下により、糖質制限を終えて糖質を摂取し始め、血糖値が一気に上がった時に、血中に処理し切れない糖が増えて脂肪にまわる量も増えてしまうということです。
糖質制限ダイエットを終えた後のリバウンドを防ぐためには、糖質を制限したことで一時的に衰えてしまったインスリンの分泌能力とインスリン感受性を速やかに回復させ、血中の糖の処理能力を向上させてあげることが重要となります。
糖質制限後のインスリンの分泌能力とインスリン感受性を回復させるには?
では、糖質制限後にインスリンの分泌能力と感受性を回復させるにはどのような方法が効果的なのでしょうか?
これにはいくつかのインスリンの分泌能力とインスリン感受性を高めて回復させるのに効果的な栄養素があるので、それらの摂取を心掛けていきます。
・αリポ酸(R型αリポ酸)
αリポ酸は、筋肉細胞内のAMPKという、血中の糖を細胞に取り込む働きを促進している酵素を活性化させる働きがあります。先述したように、糖が血中に余ると脂肪になってしまうのですが、筋肉などの細胞に取り込んでもらえれば余ることが少なくなるので、脂肪になる分も減らせるということですね。
また、αリポ酸は脳の視床下部においては、食欲を低下させるような働きかけもするため、食事制限を終えた後の食べ過ぎ防止対策としても有効です。
最近では、R型のαリポ酸も比較的安価に手に入れることが出来るようになり、こちらは普通のαリポ酸よりも体内での利用率が高いためおすすめできます。
1日に2回、朝食と夕食後に100mgずつの摂取を目安に摂取してみましょう。
・アルギニン
アルギニンは、すい臓のインスリンを分泌している部分(ランゲルハルス島内のβ細胞という部分)の働きを活性化することで、直接的にインスリンの分泌を高める効果があるのと同時に、インスリン感受性も高めてくれる効果があります。一番効果的なのはトレーニング後に1日3~4g摂取することですが、トレーニングを行わない日や、ダイエット期間終了と共にトレーニング自体をやめてしまった場合は、食事と食事の合間が最も空く時間に1日3~4gを摂取します。
・亜鉛
亜鉛はインスリンを生成する上での大元の材料でもあるため、日々の摂取量が不足しているとインスリンの分泌量も少なくなってしまいます。また、亜鉛は他のミネラルとは比べ物にならないくらい多くの働きをしているミネラルともいわれている栄養素でもあり、テストステロンや成長ホルモンといった、筋肉の成長に大きく関わるホルモンの合成に不可欠となる栄養素なので、欠かさず摂取していきたいところです。
1日の摂取目安量は、成人男性で10mg、成人女性で8mgとなっています。
いかがだったでしょうか?
冒頭でも述べたように、糖質制限ダイエット後にリバウンドしてしまう原因というのは、糖質制限後についつい食べ過ぎてしまうという心理的な問題もある一方で、こういったインスリンの分泌能力、インスリンの感受性が下がっているということも影響しているんですね。
こんな変化がカラダで起きているとわかれば、糖質制限ダイエットを終了してすぐに丼物やパン、麺類や甘いものを一気に大量に食べるということは何だかこわくなってきますよね笑
今まさに糖質制限をしている方、これから糖質制限ダイエットをしようと考えている方は参考にしてみて下さい!
フィットネスジャンキーでした!