「体脂肪を減らす」ためには、まず前提として食事制限をするか、運動を行っていくか、あるいはその両方を行っていく必要があります。
ただその食事方法や運動方法を行っていくにしても、ちょっとした工夫や知識を取り入れるだけで効率の善し悪しも変わってくると言えると思います。
今回の記事では、ダイエットや体脂肪率を落とすための食事や運動、生活を行っていく中で簡単に取り入れやすい“テクニック”(といったらちょっとあやしい感じもするかもしれませんが笑)を、トレーニング編、生活編、食事編と分けて紹介してみたいと思います!
既に夏に向かってダイエットを始めて今まさに実践中の方、もうすでに今年の夏はあきらめて来年に目を向けかけている方笑 も少しでも効果をあげる方法として参考にしてみて下さい!
体脂肪率を減らすための11個のテクニック
~トレーニング編~
1. 運動前にカフェインを摂取する。
運動前にカフェインを摂取することで、運動中に身体が糖分を抑制して脂肪をエネルギー源として使う作用を強めるほか、筋肉の収縮作用を強めるので力の発揮の向上、覚醒効果による集中力の向上効果があります。
運動の30分~45分前にカフェインを摂取しましょう。ただあまりのカフェインの過剰摂取は、不安やイライラなどの症状を招いてしまうことがあるので、1日に摂取しすぎないことと、多量に摂取したら3~4時間程時間を空けるようにしましょう。
2. 運動中の水分補給はスポーツドリンクではなく水を摂取する。
スポーツ競技に取り組んでいて、ハードな運動で大量の汗をかく場合は、塩分も身体から大量に出ていってしまうので、ナトリウムも含まれているスポーツドリンクが水分補給に適しているといえますが、ダイエット、体脂肪燃焼の目的で取り組む1時間以内ぐらいの運動であれば、水の方が水分補給に良いでしょう。
スポーツドリンクは糖質を多く含んでいる製品が多いので、これを水に切り替えるだけでも結構違うものです。
3. 成長ホルモンの分泌を促すトレーニングをする。
成長ホルモンとは、筋肉に乳酸が溜まると脳の“下垂体”という部分から分泌されて血中に放出され、血流によって全身に循環されるもので、筋肉の成長、体脂肪の分解、肌の若返り効果などがあり、近年では筋肉の成長作用よりもむしろ、体脂肪の分解作用の方が強いということがわかってきています。
成長ホルモンを一番分泌しやすいと言われるトレーニングの強度は、マシンやバーベル、ダンベルなどで最大重量(全力の力を発揮して1度だけ挙げられる重量)の70%~75%の強度でそれを10回、2~3セット行うのが有効と言われています。
自分の最大重量がわからないという方は、逆に言えば、「10回をギリギリ挙げられて11回目はちょっと無理かな?という重さ」というように覚えてみて下さい。
4. スロートレーニングを試してみる。
自宅でトレーニングするので、器具がなくて自体重でトレーニングを行うという方は、“3秒で挙げて3秒で戻す”、スロートレーニングが成長ホルモンを分泌しやすくするのに良いトレーニングです。
腕立て伏せ(女性はキツイので膝を立てるタイプの腕立て伏せ)、スクワット、仰向けで膝を立てての腹筋運動をスローで、トレーニング未経験の方は10回×3セットを目標にしてチャレンジしてみましょう。ちなみに膝を立てる腕立て伏せは胸への刺激は小さいですが、二の腕のトレーニングとしては良いトレーニングになります。
スロートレーニングの行い方と、動画については過去の記事に「スロートレーニングの紹介」という記事に載せてあります。
5. 筋トレ→有酸素運動の流れで運動する。
最初に有酸素運動から始めると、最初の20分程度は糖質が主にエネルギーとして燃焼され、その後時間が経つにつれて脂肪の分解が始まり、脂肪がエネルギーとして燃焼される率が増えていきます。
しかし、最初に筋トレを行う事で成長ホルモンの分泌により脂肪が分解され、分解された脂肪が血中に放出されてエネルギーとして燃焼されるようにスタンバイしている状態になるのです。
なので筋トレから先に行えば、有酸素運動の最初の20分の糖質が主に使われる段階を飛ばして、最初から脂肪が優先的に使われる状態で有酸素運動を始められるのです。
これはトレーニング経験の長い方や、指導者の方であれば誰もが知っていることですよね。どのスポーツクラブでもこのような説明はされていると思います。
~生活編~
生活編では『代謝を高める』という部分にスポットを当てて記述してみました。これだけでは高い効果は望めないので、運動や食事改善と並行して取り入れられそうなものを行ってみて下さい。
6. 粗塩を混ぜた入浴を週に3回程度行う。
粗塩のように加工されていない塩にはマグネシウムが多く含まれているのですが、このマグネシウムを皮膚から体内に取り入れることで血流循環機能の向上と、酵素の活性化による代謝機能の向上効果があると言われています。
また、粗塩に含まれるナトリウムイオンが皮膚から体内に取り込まれると、体内で食品添加物などの有害物質や、有害金属と結合して再び汗とともに体外に排出されるという効果もあるとのことです。
要は入浴による代謝機能の向上効果を、粗塩を混ぜてさらにアップさせようということですね。
1回につき、ひとつかみ(40~50g)を週に3回ほど、38℃のお湯で20分程度の入浴をしてみましょう。脱水症状を防ぐために、何度かお湯から出て休憩し水分をとりながら行うようにしてみてください。
入浴後は金属の錆びの原因になるので、お湯はその日のうちに捨て、浴槽をシャワーで流し、身体についた塩分も流しましょう。後はしっかり入浴前後に水分を摂ること、食塩や精製塩ではなく、マグネシウムとナトリウムイオンの含有量の多い粗塩を混ぜましょう。
7. 風呂上りにストレッチを行う。
風呂上りや運動後など、筋温の上昇した状態は筋肉も伸ばしやすくなっているので、絶好のストレッチタイムです。
ストレッチで普段硬くなっている筋肉を伸ばすことで、筋肉内部の収縮した血管を伸ばして血液の循環を良くすることにより、代謝向上効果が望めるのです。肩関節周り、股関節周りなどを反動を使わずにしっかり呼吸しながらほぐしていきましょう。
8. 褐色脂肪細胞を活発にする。
人間の脂肪細胞には2種類あり、一般的に脂肪細胞と言われるのは白色脂肪細胞というもので、全身に広く分布し、エネルギーを中性脂肪として蓄えます。この褐色脂肪細胞というのは、少しややこしいですが“脂肪を燃やしてくれる脂肪細胞”で、首の後ろと肩甲骨の周辺にわずかに存在しています。
この褐色脂肪細胞は数は増やせませんが、働きを活発にすることはできます。
肩甲骨を動かす運動や肩甲骨周りのストレッチはその代表的なもので、一時期肩甲骨ダイエットとして名を馳せましたが、それ以外にも唐辛子の辛味成分、ニンニクの辛味成分、ショウガの辛味成分の摂取でも活発になることが確認されています。
またシャワーで肩甲骨の周辺に熱めのシャワーを30秒ほど当てるなどの熱を加えることでも活性化するという方法もあります。肩甲骨を動かす簡単な運動については「褐色脂肪細胞を活発にして体脂肪の減りやすい体質に」という記事の最後の方に紹介しています。
~食事編~
9. 食事の前にコップ半分の牛乳か豆乳を飲んで吸収速度を緩やかにする。
食事の吸収速度が早いというのは、血糖値の急上昇を招くのですが、この血糖値が急上昇すると、“インスリン”という、すい臓から血糖値を下げるために分泌されるホルモンが、処理しきれなかった糖分を脂肪として蓄えてしまうんですね。
しかし食事の前に吸収速度の遅い豆乳や牛乳を飲むことで、食事全体の吸収速度を緩やかにすることが出来ます。
しかしあまり量を多く飲んでしまうと、牛乳や豆乳自体に含まれる糖分を多く摂取することになるので、コップ半分程度にしておきましょう。
10. 食物繊維を多く含む食べ物や、ヨーグルトの乳酸菌を摂取を心掛ける。
これは腸内環境の良い状態を保つ為です。“腸は第二の脳”とも言われており、腸の環境の善し悪しは、代謝や様々なホルモンの分泌、必要な栄養分の吸収、血液の質や体調など様々なことに関連してきます。食物繊維の豊富な食べ物やヨーグルトのような乳酸菌を摂ることで、腸内の悪玉菌と善玉菌のバランスを整え、常に良い腸内環境にしておきましょう。
ちなみに腸内環境を改善させるために必要な事については、『腸内フローラとは一体?そして腸内環境を改善する食生活とは?』という記事でも詳細を述べています。
11. 糖質の摂り方を工夫する。
糖質に含まれるでんぷんは、一旦加熱されてから冷ますことで“レジスタントスターチ”(難消化性でんぷんとも呼ばれる)という、血糖値の上昇を緩やかにし、食物繊維に似た働きをする成分に変化します。
ご飯やパン、麺類などは血糖値を急上昇させるため、いわゆる太りやすい食べ物と言えますが、この成分の変化を利用して
・ご飯の代わりにおにぎりを食べるようにする。
・かけそばよりもざるそばを選ぶ。
・ラーメンよりもつけ麺を選ぶ。
・パスタを食べる場合は冷製パスタにする。
・パンを食べる時はサンドイッチにする。
などの工夫でも、普通に糖質を摂取するより血糖値の急上昇を防ぐ=体脂肪が身体に蓄えられにくくできる、ということができます。このレジスタントスターチについてと、血糖値の上昇を緩やかにする工夫は「日常生活で取り入れやすい、血糖値を下げる4つの方法」 でも他の工夫と一緒に載せています。
~体脂肪率を減らすための11個のテクニックまとめ~
いかがだったでしょうか?何か役に立ちそうなことや、取り入れられそうなことはありましたか??
ダイエットや肉体改造は同じ期間行ったとしても、トレーニング、食事、生活の内容によって質や効果が全然変わってきますし、太りやすいという体質の人でもちゃんと気をつければ、確実に脂肪を減らしてダイエット出来ます。
これら全部を取り入れるのはキツイかもしれませんが笑 出来そうだな、やってみようかなというものがあれば取り入れてみて下さい!
それではフィットネスジャンキーでした!
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