三角筋(肩の筋肉)を発達させる代表的な筋トレ種目の一つと言えば「サイドレイズ」が挙げられます。
三角筋は解剖学的に前部、中部、後部に分けられますが、中でも中部を鍛えることのできるこのサイドレイズは、肩幅を広くするのに効果的なトレーニングとしてよく紹介される種目でもありますね。
ただサイドレイズは、ダンベル種目の中でも比較的「効かせるフォーム」を身につけるのが難しい種目と言われることも多いトレーニングです。
個人的にもダンベル種目の中で、一番難しい部類に入るのではないかと思いますね。
確かにコツを掴むまでは少し難しいかもしれませんが、三角筋中部を集中的に鍛えることのできる種目はサイドレイズだけですし、この種目はボディビルダーやフィジーク系競技の人のトレーニングリストにも必ずといっていいほど入っている、肩の筋肉をしっかりと発達させる上で重要なトレーニングなので、ポイントや注意点を抑えて確実に習得していきたいところです。
今回はよくありがちな間違ったフォームなどを述べた上で、正しいフォームのポイントや注意点を紹介していき、しっかりと効かせるための行い方を動画を交えて解説していきたいと思います!
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サイドレイズのやり方、フォームの細かいポイントを解説!
まず、サイドレイズを行う上でよくありがちな「効きづらいフォーム」を動画で紹介してみたいと思います。下の動画のようなフォームですね。(動画をお借りしといてこう言ってしまうのも少し申し訳ないですが…)
動画を再生すると、「肘を伸ばし切って真横にダンベルを挙げている」動作が確認できると思います。
こういった動作を正解としてサイドレイズを紹介しているのは、トレーニングムック本や雑誌などでもたまに見掛けられるのですが、実際にこのフォームで行ってみると、あまり三角筋中部への刺激というのは感じることができません。
行ってみるとわかるのですが、肘関節をロックしている分、肘関節周辺にストレスがかかりながらダンベルを挙げているような感覚になるのがわかるかと思います。
関節に負荷が掛かりながら行う分、このフォームでは重量を伸ばしていくことも難しいです。
三角筋の中部に効かせるには「肘を伸ばし切って真横に挙げる」のではなく、「肘を曲げて少し斜め前側に挙げる」のがポイントになります。
実際にどのような行い方になるのか、筋トレのフォームはテキストのみではどうしても伝え切れない部分があるので、イメージをしやすくするためにも、これも動画でみていきましょう。
サイドレイズの正しいフォーム動画
サイドレイズのフォームを解説されている動画はいくつかありましたが、個人的には上のMensダイエットボディさんの解説が非常にわかりやすかったですね。
それではサイドレイズの行い方を、ポイントや注意点を踏まえつつ、その手順をスタート姿勢から説明していきたいと思います。
サイドレイズの行い方のコツと細かいポイント
① ダンベルを両手に持ち、腰幅程度に足を開く。ダンベルを持った時に、腕をダランとさせずに肘を軽く曲げ、肩を少し張った状態にした方が挙げていく時に肩の筋肉を刺激しやすくなる。
(※ただし肩を張りすぎてしまうと、動作中に僧帽筋上部へ刺激が移行してしまうのと、身体が緊張して逆に挙げにくくなるので注意。)
ダンベルは脚の真横ではなく、脚の斜め前辺りに構えておく。
② 肘を軽く曲げたまま、息を吐きながら、少し小指の方から挙げていくような意識でダンベルを持ち上げていく。
前述したように、真横に挙げると肩の筋肉に効きにくいので、真横より身体の少し前に挙げていく。(上の動画のサムネイル画像のような角度)
フィニッシュポジション(ダンベルを挙げ切ったところ)は、肩と肘が水平になるギリギリ手前ぐらいのラインまで。
それ以上挙げすぎてしまうと、肩への刺激が抜けて僧帽筋上部へ刺激が移行してしまうので、挙げすぎないように注意する。
③ 息を吸いながら、ダンベルの重さをコントロールしつつ、力を入れ抜かないようにダンベルを降ろしていく。
②〜③を10〜12回×3セットを目安に行っていく
サイドレイズの重量(重さ)は何kgぐらいに設定すればいい?
サイドレイズは最初から重い重量で初めてしまうと、つい反動を使いやすくなってしまいがちな種目です。
上級者の方は、反動を使ってもしっかり効かせられるという人も多いですが、これから始める方はしっかり効かせる感覚を掴むためにも軽い重量から始めることを推奨します。
男性は3~4kg、女性は1~2kgあたりを目安にしてみて始めてみて下さい。サイドレイズはそれほど重量が挙がる種目ではないので、この重量でも10~12回続ければ十分キツイはずです。
あまり三角筋中部に効かない方には「ワンハンド・サイドレイズ」もオススメ
前述したように、サイドレイズは効かせるフォームを身につけるのが少し難しい種目です。
集めた情報をもとに、正しいフォームを実践しているつもりなのに、あまり効いている感じがしないという方もいらっしゃるかもしれませんね。
その場合は、より三角筋中部に効かせやすく行う方法として、「ワンハンド・サイドレイズ」を行ってみることをオススメします。
ノーマルのサイドレイズで、あまり効いている感じが得られない方にもオススメのこの種目ですが、ボディビルダーの方などは、前述のサイドレイズも行ってワンハンド・サイドレイズも行う方もいます。
日本のトップボディビルダーである、鈴木雅さんなどもそうされているようですね。
このワンハンド・サイドレイズは、支点がダンベルを持っている側の肩に集中することで、三角筋の中部に効かせやすくなります。
後は、ノーマルのサイドレイズだと反動が起きないように注意しても、どうしても反動が起きてしまいがちになってしまいますが、ワンハンド・サイドレイズはダンベルを持っていない方の手を使って姿勢を安定させられるので、反動なくストリクトに三角筋を刺激することができます。
こちらも実際に行なっている動画を見てみましょう。
ワンハンド・サイドレイズの行い方動画
このように、柱などの掴まれるところを見つけ、身体を斜めに傾けて行います。
ダンベルを挙げる際のポイントなどは、ノーマルのサイドレイズと一緒で、肘を少し曲げ、真横ではなく身体の少し前方、肘と肩が水平になるラインまでダンベルを挙上していきます。
三角筋の中部への効きがいまいち良くないという方や、今以上にもっと刺激を入れたいという方は是非試してみて下さい!
冒頭でも記したように、サイドレイズは三角筋中部へ集中的に負荷を掛けられる唯一の種目になります。(ツールはダンベルではなく、ケーブルで行ったりマシンで行うなどの変化を出すことはできますが)
少しコツを掴むのが難しい部類には入るトレーニングですが、肩の筋肉を発達させる上でぜひ習得しておきたい必須種目と言えるので、サイドレイズを行う上での参考にしてみて下さい!
それではフィットネスジャンキーでした!