こんにちは!フィットネスジャンキーです。
皆さん、トクホのお茶は飲んでいますか?先日サントリーより発売されたトクホの伊右衛門「特茶」が、発売から2週間で年間販売目標の200万本を突破して話題になりました。
自分もたまに飲みますが、よくよく考えるとトクホってどういう制度なのかイマイチよくわかっていないことに気づいたので、今回は改めてトクホについて調べ、ついでに現在販売されているトクホののお茶を比較してみたいと思います。
そもそもトクホ(特定保健用食品)って何?
トクホとは「特定保健用食品」の略です。消費者庁の公開している資料「特定保健用食品とは」によると
特定保健用食品(条件付き特定保健用食品を含む。)は、食品の持つ特定の保健の用途を表示して販売される食品です。
特定保健用食品として販売するためには、製品ごとに食品の有効性や安全性について審査を受け、表示について国の許可を受ける必要があります。
特定保健用食品及び条件付き特定保健用食品には、許可マークが付されています。
とあります。
医薬品のように、摂取することで特定の疾病に効果があるわけではないのですが、健康に対するお墨付きを国の機関によって与えられた食品という扱いになります。今回紹介するお茶の他にも、飲料でいえば炭酸水やコーヒー、その他ヨーグルトやキシリトールガム、スープ等々、今日では様々な商品がトクホの認可を受けています。
トクホのお茶にはどんな商品があるの?
現在販売されている特保のお茶は、効果として「食後の血糖値の上昇を緩やかにする」、「コレステロールが高めの方に適する」、「食後の血中中性脂肪が上昇しにくいまたは身体に脂肪がつきにくい」、「血圧が高めの方に適する」など、様々な効果を謳っています。
しかし、実際に効用のために使われる成分としては、似ている成分を使用している商品もあるので、現在市販されているペットボトルのお茶は、だいたい数種類程度に分類することが可能です。
それでは、それぞれの種類を商品を個別に紹介していきましょう。
1.茶カテキン多含有タイプ
茶カテキンは、緑茶の中に最も多く含まれている成分で、抗酸化作用を有するポリフェノールの一種です。茶カテキンには、体脂肪低減効果以外に、抗酸化作用、殺菌作用、高血圧低下作用、血糖値上昇抑制作用など多くの生理作用が知られています。トクホ商品の効用としては『エネルギーとして脂肪を消費しやすくする』という点にフォーカスしています。
緑茶には元々カテキンが含まれていますが、このタイプの商品はカテキンを増量することで、少ない量でカテキンを多く摂取できる点が特徴です。トクホのお茶製品の走りであり、現在もコンビニなどで見かける『ヘルシアシリーズ』などがこのジャンルの代表格です。コンビニではあまり見かけませんが、伊藤園の『2つの働き カテキン緑茶』などもこのタイプです。
・花王 ヘルシア緑茶
容量:500ml
ポリフェノール・カテキン:茶カテキン540mg
カフェイン:15mg
・花王 ヘルシア五穀めぐみ茶
容量:500ml
ポリフェノール・カテキン:茶カテキン540mg
カフェイン:15mg
2.難消化性デキストリン含有タイプ
難消化性デキストリンでん粉由来の水溶性食物繊維の一種です。食物繊維が糖の吸収をおだやかにするので、食事の際に摂取すると、血糖値が上がりにくくなるという効果があるため、身体が脂肪を抑制する効果がエビデンスとして残っています。
低粘性・低甘味で水溶液はほぼ透明、さらに耐熱性・耐酸性に優れているため、様々な食品に応用しやすいという特製を持っています。
そのためトクホでもかなりの商品に使われており、“脂肪と糖に働く”でお馴染みの『からだすこやか茶W』や、初めてのコーラのトクホとして話題になった『キリン メッツコーラ』などでも、この難消化性デキストリンが使われています。
・コカ・コーラ からだすこやか茶W
容量:350ml
難消化性デキストリン(食物繊維として)5g(350ml当り)
カフェイン:47mg(350ml当り)
・アサヒ飲料株式会社 食事と一緒に十六茶
難消化性デキストリン(食物繊維として) 5g/250ml
カフェイン:2~20mg
3.ウーロン茶重合ポリフェノール(OTPP)含有タイプ
ウーロン茶を製造する際の、緑茶葉を半発酵させる過程でカテキン類が重合して生じるウーロン茶特有のポリフェノールであるウーロン茶重合ポリフェノール (Oolong Tea Polymerized Polyphenols;OTPP) がメインの健康成分として使われているタイプのトクホです。OTPPは膵リパーゼを阻害する作用を有し、腸管からの脂肪吸収を抑制することが確認されているため、食事中に一緒にとることで、脂肪の吸収を抑える働きがあります。
・サントリー 黒烏龍茶OTPP
容量:350ml
ウーロン茶重合ポリフェノール (OTPP) :70mg
カフェイン:20mg
・サントリー 黒烏龍茶 香るジャスミン
容量:350ml
ウーロン茶重合ポリフェノール (OTPP) :70mg
カフェイン:20mg
4.ケルセチン配糖体配合タイプ
野菜などに含まれ、抗酸化作用のつよい成分であるケルセチンを、糖とと組み合わせた人体に吸収させやすくした『ケルセチン配糖体』を含有したタイプのお茶です。ケルセチン配糖体の効果で脂肪分解酵素を活性化させ、体脂肪を減らす効果があります。
このタイプのトクホは現在『伊右衛門 特茶』のみちうこともあり注目を集めていますが、まだデータが少なく、エビデンスでも長期でのデータはそこまで効果がはっきりとでていないため、本格的に研究が進んだり、トクホとして発展するのはこれからなのかもしれません。
・サントリー 伊右衛門 特茶
容量:500ml
ケルセチン配糖体配合
カテキン:230mg
カフェイン:90mg
5.ゴマペプチド含有タイプ
他のペットボトル茶トクホは「脂肪を消費しやすくする」、もしくは「脂肪の吸収を抑える」という方向にフォーカスしていますが、このタイプは「血圧を下げる」という方向で売り出しているのが特徴です。
このお茶もサントリーのみがお茶としてリリースしています。
・サントリー 胡麻麦茶
容量:350ml
ゴマペプチド:0.16mg
カフェイン:0mg
まとめ:結局なにを飲めば良いの?
トクホのお茶は、ポイントとなる成分がそもそも異なるため、単純に成分の含有量を比較することが難しいです。
カテキンは通常の緑茶にも含まれていますし、ヘルシア緑茶のエビデンスでも1日500mg程度の量で効果があると出ているため、あえて分けるとすれば、トクホのお茶の取り方(食事と一緒に取りたいか、一日一回で良いか)や、カフェイン含有量などで下記のように使い分けると良いのではないでしょうか?
- 普段から高血圧が気になる →胡麻麦茶
- カフェインはあまり摂りたくなく、普段食事と一緒にペットボトル茶は飲まない→ヘルシア五穀めぐみ茶
- カフェインは摂りつつ、食事と一緒にペットボトル茶は飲まない→ヘルシア緑茶
- カフェインはあまり摂りたくなく、食事と一緒にお茶を飲みたい→黒烏龍茶 香るジャスミン
- カフェインを摂りつつ、食事と一緒にお茶を飲みたい→黒烏龍茶または伊右衛門特茶
また、注意点として、トクホはあくまでも医薬品ではなく、補助食品ですので、過剰な期待は禁物です。摂取推奨量なども決まっていますので、取り過ぎには注意しましょう!
それではフィットネスジャンキーでした!