こんにちは!フィットネスジャンキーです!
今日はちょっとマニアックですが、「ミスター・オリンピア」というボディビルの世界最高の大会を4度制したジェイ・カトラーが、自身の大胸筋の鍛え方をBodybuilding.comのインタビューで語っているので紹介したいと思います。
ボディビルディングというとちょっと偏見をもたれてしまいがちで、「あそこまでにはなりたくない」と思う方が大半で、私自身もそれほど筋肉が大きいということに関しての憧れはないのですが、あれは限界までのトレーニングの繰り返しと、かなりのストイックな食生活を続けて行き着く体なので、要は「あそこまでにはなりたくない」のであれば、そこまで激しくトレーニングや節制をしなければいいというだけです。
(それか自分が痩せマッチョの体型を目指していたはずなのに、ちょっと予想よりマッチョになって困っているという場合は重りを減らして回数を増やすようにしてみましょう)
ボディビルディングは以下に筋肉を落とさず、体脂肪を落とすかという競技で、普通に見てカッコいい身体を目指したいという方にも、参考や刺激になる部分もあるかもしれないので、ご覧になってみて下さい!
ボディビルダーが語る大胸筋のトレーニング方法
―ジェイ、あなたの大胸筋トレーニングについて簡単にまとめてくれますか?
ジェイ・カトラー(以下J) 20年間も同じことをやり続けているのだから独特なものだとは言えませんね。正直に言うと、特に人と違うことをしているわけではありません。
ストレート・セットをこなしています。特殊なことはしていません。ドロップセット(限界に達する回数を行ったら、素早く重量を下げインターバルなしで、その重量の限界まで行うということを繰り返すセット法)のような高度なトレーニングは何もしていませんよ。
―多くのボディービルダーはあらゆる種類の強力なブースターを使います。ストレート・セットのみでどのように良い状態を維持してきたのですか?
J. ストレート・セットは常に体に効くんです。効果のあるものを変えたいなんて思いませんね。大きな怪我をしたことはないですし、何年も継続的に筋肉がついてきていたので、何かを変える必要はないと思っていました。
―日課における最初のエクササイズは、疲労が襲ってくる前に体重に負荷をかけられるので最も重要だと見なされてきました。最初に行うエクササイズはどのように決めたのですか?
J. 最初のエクササイズは、ほぼ決まったマルチジョイントエクササイズ(多関節運動)の組み合わせです。
リフトの動きには一連の筋肉を使いますので、この種の動作で最大限の負荷をかけることができます。ということで、私は常に胸のトレーニングをダンベルかバーベルから始めていました。
体重をかけずに可動域を得られるからですが、後に安全性を考慮してマシンを使うようになりました。
ハンマー・ストレングスを愛用しているのですが、私が最初にトレーニングを始めた1991年には、少なくとも私のジムにはなかったんですよ。
-大胸筋のトレーニングの日は決まったベンチトレーニングから始めるのですか?
J. 「大胸筋」において特に気をつけるべき虚弱な部分ができたことはありません。色々なトレーニングをしてきましたが、全体を大きく変えたことはありません。ジムにもよりけりでした。
沢山旅をしており、色々なジムでトレーニングしていたのです。時折新しいマシンを試せましたが、使えるものは限られてもいました。また、全てのジムに200ポンドまであがるダンベルがあったわけでもありませんでした。
トレーニングを気まぐれに変えるよりも、良いトレーニングをしているならそれを続ける方が良かったですね。
普通は、しばらく経つと効果が減少してくるのがわかるのですが、トレーニングを変えたことによる変化を自分の体にもたらしたことはありません。好きなトレーニングには固執していました。
体に変化をもたらすために週ごとにトレーニングを変えなくてはいけないという理論は信じられません。食事と睡眠パターンがトレーニングとマッチしていれば、最大限の能力をもってトレーニングする、あるいは可能な限りの努力をすることで、体は成長します。
―競技生活後期にはマシンをよく使うようになっていったのですか?
J. 怪我が怖かったのでマシンを使うようになりました。私が次第に成功する一方、他のボディービルダーはひどい怪我でますます苦しんでいるようにみえました。
正直、それは私のキャリアにおいて唯一おこらなかったことなんですよ。
オリンピアで勝利し大きく成功するにつれ、トップで居続けたくなりました。治療、トレーニング、できる限りきちんと全てのことをやりました。
年をとるにつれ、私はとても強かったので、ものすごい重さのウエイトをあげるのが怖くなってきました。200ポンドのダンベルをあげられますし500ポンドのベンチプレスも繰り返しできました。
この手のウェイトトレーニングマシンを使う人は皆遅かれ早かれ怪我をしているようでした。なので私は体を大きくしようとするよりも、トレーニングを、筋肉を少し疲れさせるものにわずかにかえました。
ウエイトトレーニング前のウォーミングアップはどれほど大切なのでしょうか?
J. ラスベガスにいると、ジムに行くだけで体が温まるのでウォーミングアップ自体いらないんですよ。ただ、いくつか軽めのウエイトトレーニング・セットはまだしています。
「フィール」セット、と私は呼んでいます。心を動きに合わせ、動きに気持ちをもっていき、ウェイトトレーニングをするのに役立つんです。
それからトレーニングを徐々に進めていきます。少なくとも3~4セットはします。なので、私は最初に全部で6~7セットのエクササイズをします。
―そのエクササイズのどれかを欠かしたことはあります?
J. 20年のトレーニング生活で、どのセットも欠かしたことはありません。決して、です。8~12回繰り返せる(RM)ウエイトトトレーニングを常にしていました。
もっとできるのは確かですが、より強靭な肉体をつくりあげる、もしくは誤った方向にトレーニングしてしまうよりも、ボリュームトレーニングに焦点をおいていました。
量を多くこなすことと多大な努力をすることは並行してできるものではありません。片方を選ばなくてはなりません。
私は20セットのトレーニングをします。胸だろうと上腕二頭筋だろうと、部位にこだわらず20セットです。部位は関係ありませんでした。背中なら30セットまでできました。神経系が「ここまでにしとけ」と教えてくれますよ。
私だけでなく誰にとっても、ハイボリュームトレーニングをこなすことと、過去のことでも誤った方向にトレーニングすることは、ただのやりすぎなのです。フォースド・レップ(無理な反復)のようなテクニックは必要だと思ったことさえありません。
リフティングのコンセプトは、主に私のトレーナーであるクリス・アセトから学びました。8反復以下のセットはしない、というのが私たちの基本となりました。
―では、トレーニングの際は8レップより多くこなしているのですね。
J. デッドリフトは少なくとも6レップですが、全てにおいて8~12レップ繰り返しています。もっとできるのは明らかなのですが、何かを証明したいわけではないのでしていません。
―では、ベンチプレスでどこまでいけるか教えて頂けますか?
J. わかりませんね。
―あなたのトレーニングスタイルで「これがジェイ・カトラーのトレーニングだ」と言わしめるユニークなものはありますか。
J. 私のトレーニング・ビデオを見た多くの人は、私が過去失敗をしていないので、私についていけると考えました。彼らはここに来て私とトレーニングするのですが、ペースを維持できずに結局ガス欠になるんです。
私のセット間の休憩時間が45~60秒だからでしょう。私はトレーニングのパートナーと同じ時間休みますが、大抵45秒以下でした。
アーノルドからガスパリまで、多くのボディービルダーはセット間の休息をわずかにしてトレーニングしてきました。そして私はこれこそボディービルディングだと思います。
ボディービルディングとはボリュームトレーニングで、それにより最大限の筋肉を得ます。細胞組織を傷めつけてジムから出てくると組織が修復されるのです。
―ボディービルダーはどれくらいのウェイトを挙げられるかを気にしていますか?
J. ボディービルダーなら、それは気にするべきではありません。ベンチプレスですごい数値を出せる者もいればそうでない者もいます。
皆各々の強さに応じたリフトをあげられます。実は私の腕は23インチ程ですが、高重量のウエイトをあげることができない者の1人ですよ。
ボディービルダーほぼ全員私よりも高重量ののウエイトをあげることができるでしょう。重ねて言いますが、ウエイトは私が最も気にしているものではありませんでした。
―多くのウエイトリフターはどれくらいの重さをあげられたか、あるいは何反復できたかでどれだけ自分が向上したかを判断しますが、休息時間を減らすことでも進歩できる。これがあなたが好んだことですか。
J. まさしくそうです。どれだけの重さを持ち上げられるか、という点のみで人は判断されたがります。それは本当のボディービルディングとは真逆です。
「ボディービルダーとして」私たちがすることと強さが関係しているとは思っていません。重ねて言いますが、休息時間はボディービルディングにおいて多々ある重要な要素の一つです。ウエイトだけではないのですよ。
―ウエイトでなければ、トレーニングの効果をどのように判断しますか?
J. トレーニング後どれだけ体が痛いか、ですね。ピーク時とボディービルダー早期には信じられないくらい痛みました。何日も痛みが続きました。
体の各部位のトレーニングの分配は5~7日ごとでした。回復できていないと感じたらより時間をおきました。回復できなければトレーニングしないだけ。それが5~7日に決めた理由です。
トレーニングの分配を決めるにはいくつかの要素があります。私の場合、旅行・食パターン・睡眠と修復でした。
―触れていませんでしたが、胸トレーニングの日にシングル・ジョイントエクササイズ(単関節運動)は重要ですか?
J. それに利点があるとは思っていないので触れなかったのですよ。大胸筋のトレーニングにおいてできることは沢山あります。
完璧な大胸筋を作り上げるため、筋肉を収縮させるプレストレーニングには様々なタイプがあります。筋肉の収縮を感じないことにはウェイトリフティングではありません。
驚異的な肉体を誇るこのジェイ・カトラーというボディビルダーのインタビューを見ると、まるで特別なことなど何もしていないというような雰囲気を感じますが、節々でそのトレーニングの激しさがサラッと語られています。
例えば胸に限らず、一つの部位で合計20セットは行うということ。彼のいう軽めの重量で行う”フィールセット”も含めてのことだとは思いますが、これはかなり大変なセット数ですよね。
そしてインターバルが45秒~60秒と短いということ。
これだけ激しく追い込むということを続けられていれば、「特別なことはしていない」というのもうなづけます。
特にインターバルの時間などは、トレーニングの経験が長いとつい多めに取ってしまうようになり、知らず知らずに同じ重量やそれ以上の重量を扱っていても、強度が下がっているということは往々にしてあることなので、この選手ほど短いのは難しい所ですが律していきたいところですね。(フリーウエイトのスクワットやデッドリフト等は、インターバルが短いのも危険なので別ですが)
また、ボディビルダーのアドバイスで言うと、『ボディビルダーに学ぶ体型別の筋トレや食事法』という記事では、ボディビルダーでありパーソナルトレーナーでもある、ブライアン・クラン氏が個々によって異なる問題点(筋肉がつきにくい、体脂肪がつきやすいなど)と、その解決法をそれぞれ提案しているのでそちらの記事も参考にしてみてください!
それではフィットネスジャンキーでした!
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